Amazonウェブサービス

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多くのWebサイトがレンタルサーバで運用されています。個人向けの格安プランから、大規模な法人向けの本格的なプランまで、様々なサービスが用意されているので、Webサービスの規模や、アクセス数、セキュリティなどに応じて契約内容を選択する事もできて便利です。

流行りの主要CMSや、必要な便利機能なども殆ど揃えているので、機能を意図的に削ってコストを落とした格安サービスなどを選んでいなければ、どんなサービスを選んでも、だいたい問題ないと思います。

しかし、例えばAI(人工知能)や、数百万、数千万以上の情報を扱うようなサーバ負荷の高い特殊なプログラムなどを用意したり、最新テクノロジーを駆使したサービスを企画している場合など、レンタルサーバで良いのだろうか?と不安になります。

レンタルサーバは、プログラムや使用範囲を制限している場合も多く、世界制覇を目的としたような壮大な計画を考えている時には使いたくないかもしれません。

大きなサービスを運用している企業は、一体どこのどんなサーバを使っているんだろう?と疑問になった事はありませんか?

独自のサーバを運用していない場合、大手のサービスが選んでいる外部のWebサーバサービスの中で、恐らく一番人気があるのは、アマゾンWebサービスです。

※以下、アマゾンWebサービスをAWSと略します。

AWSの特徴

AWSの使い方

レンタルサーバは、それを必要とする人に対して、できるだけわかりやすく伝え、簡単に手続きして、すぐに使えるようなサービスパターンを用意しています。

例えば、Webサイトとかの事はよくわからないけど、WordPressという言葉だけは知っている人がすぐに見つけられるように「WordPressお勧めセット」みたいなバナーがあったり、出来る限りお金をかけたくない人にとって魅力的な、月額たった####円みたいなバナーが用意されていて、わかりやすい図解説明と、申し込みボタンも用意されています。

これを例えるならば、レストランで「ヘルシーAセット」「栄養満点Bセット」「食いしん坊Cセット」というお品書きがあるようなもので、必要とするであろう機能を組み合わせてパッケージにしています。

しかし、AWSの説明サイトを見ると「全然意味がわからない」と思う人が多いようです。

AWSで提供しているサービスは定食ABCセットではなく、

肉の種類は、牛肉、豚肉、鶏肉をご用意しています。
調理方法は、煮る、焼く、蒸すからお選びください。
調味料は、醤油、ハーブ、ポン酢、チリソースからお好きなものをどうぞ。

といったような一覧になっています。

AWSの料金について

一般的に使われているレンタルサーバサービスと大きく違うところは、AWSは従量制であるところです。レンタルサーバが月額や年額で料金提示する理由は、借りる側もどの程度の規模のサイトになるのかわからないからです。

月のアクセスは何人くらいで、それをデータ転送量に表わすと何GBくらいになるか?と聞かれても、大抵の人はわからないかと思います。

だから、まずは一番安いAセットにしておいて、アクセス数が増えたらBセットに変更すればいいかな?くらいの感覚で使い始めたとして、必要な時になってプラン変更が容易でない事に気付く場合があります。レンタルサーバの移転や、サーバプランの変更などに苦労している方は多いのではないでしょうか?

AWSでは、まずは一番安い組み合わせから始めて、アクセス数やWebサイトの規模に応じて、ブロックを付け足していくように追加していきます。過剰なところは減らしたり、部分的にバージョンダウンしたりする事もできます。

そういう意味では、より複雑で、大規模サイトであればあるほど、AWSはコスト削減に向いていますが、一番料金が安いプランを選んでも、レンタルサーバの満腹定食Cセットよりも高くなります。

AWSを無料で使う

AWSは難しいです。実際に使ってみないとわからない事だらけです。そのために、AWSには無料の利用枠が用意されています。

Amazon EC2
12ヶ月間は月750時間以内の利用が無料

Amazon S3
12ヶ月間は5GB以内のストレージが無料

Amazon RDS
12ヶ月間は月750時間以内の利用が無料

(※2019年11月現在)

月750時間を超えた場合、料金が発生しますのでご注意ください。この無料利用の期間は申し込み後1年間のみです。2年目からは料金が発生します。

その他、一定範囲内であれば無期限無料の付加機能サービスや、体験用の無料トライアル付きのサービスなどが用意されています。

アカウントを作り、実際にサーバを構築し、必要な環境をそろえて、Webサイトを公開して、なるほどと納得するくらいまでなら、無料で使えます。

その後に、いざ本番としてどれとどれをどの程度の範囲と規模で組み合わせるかをじっくり選んで、有料プランを契約します。

AWSのサービス紹介

AWSには(2019年11月現在)165以上のサービスがあります。
ここでは代表的なものものを絞り込んで紹介します。

Amazon EC2

Amazon Elastic Compute Cloudの略です。AWSでサーバを用意するならば、まずはこれを申し込みます。

まずは、インスタンスという言葉にぶつかります。インスタンスとはサーバの事です。仮想サーバーとか書いてあるから、それだけでいきなり初心者は混乱しますが、遠隔で使うサーバーなので誤解のようないように、わざわざ仮想サーバーと説明されています。

まず、OSを選んでインストールし、使う機能を選んで導入し、必要な性能を組み合わせたサーバを1インスタンスとして用意します。

アプリケーション公開用サーバ、データベース専用サーバ、テストサーバ、開発サーバ。あるいはサービスによってはサーバを分けたり、付加の軽い部分と重い部分を分けて別サーバにする場合、複数のインスタンスを用意し、それぞれを繋げたり、分けたりして用意します。

面倒くさいように思えますが、このカスタマイズ性は、公開後にアクセスが増えた時にその素晴らしさを実感します。例えば、アクセスが多くなってきたので、サーバの性能をほんの少しだけ強くしたい場合は、その部分だけ仕様変更すればすぐに適用されます。

長く使っているうちに使わないものが出てきたので、そこをやめて料金を安くしたいとか、根本的なシステムの矛盾が発生したので、プログラムを改善して機能を分散したいなんていう場合に、コントロールパネルでマウスでカチカチするだけで、簡単にサーバ設定の変更ができるのは画期的です。

Amazon S3

AWSはEC2だけでも完結できますが、もしEC2だけ使うのならば、わざわざAWSを選ぶ必要があったのか?実はレンタルサーバのほうが安上がりだったのではないか?と疑問になるかもしれません。

EC2に続いて有名なもう1つのサービスはAmazon Simple Storage Service略してS3です。容量無制限のデータ保存用のサーバを借りる事ができます。「保存」と言っても、鍵をかけて保存していくわけではなく、大規模データを運用する事ができます。

例えば、大量のHTMLや文書であったり、大容量の動画であったり、mp3などの音声ファイルであったり。それをEC2でセッティングしたプログラムによって読み書きさせます。

S3は単なる保存庫ではないので、URLを割りあてる事もでき、サーバとして公開する事もできます。静的なHTMLだけであればS3サーバだけでもWebサイトを公開できます。しかしプログラムの設置やデータベース運用などはEC2が必要です。

料金は従量制です。データ転送量に応じて金額が発生します。

Amazon RDS

AWSを借りるならEC2だけでも完結できます。WordPressをインストールして公開するだけならEC2だけでも大丈夫です。でも、それならレンタルサーバでも良かったのではないでしょうか?固定料金でお安いですし。

せっかくAWSを借りるのならば、Amazon RDSを使ってみてはいかがでしょうか? Amazon Relational Database Serviceの略で、MySQL、PostgresSQL、Oracle、SQL Server、MariaDB向けのマネージド型リレーショナルデータベースサービスです。

EC2でもデータベースは設定できます。わざわざAmazon RDSでデータベースを用意するメリットは、その運用機能の充実です。

WordPressにしろ、ビッグデータと呼ばれる大規模なデータベースにしろ、今の時代において情報の保管は重要な事です。ブログの文書はデータベースに保存されていますし、大事な個人情報や、顧客情報、せっかく集めた情報や、発信コンテンツ。全てデータベースに入っています。

そのデータベースが第三者によって壊されてしまったり、あるいは故障してしまった場合、貴重な情報財産を失う事になります。

データベースは定期的にバックアップし、増えてきたら整理し、重くなってきたら高速化し、大事にメンテナンスしなければなりません。それは結構面倒な事ですし、無理なプログラムで自動化すればうっかり壊れてしまうかもしれません。

Amazon RDSは、データベースのバックアップや、データベースだけのセッティングなどを、本体インスタンスから独立して運用する事ができます。AWSを選んだ場合、できれば最初からRDSにデータベースをセッティングすると良いでしょう。

AWSを選ぶなら、まずは以上の3つのサービスを知るところから始めてみましょう。

お役立ちリンク集

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