WordPressについて
今の時代に求められているWebサイトの役割は、それを必要とするユーザーがすぐに情報を得られるような環境を提供する事です。そのためにはWebサイト上の情報鮮度を保つ必要があります。
情報更新するたびに、いちいちWeb制作会社に連絡を入れたり、建物が違うシステム開発部の出社を待ってミーティングをしている余裕はありません。技術的な知識がそれほどなくても、発信する情報が発生した時に、すぐに、更新できるようなシステムを必要としています。
そのシステムをコンテンツマネージメントシステム(Contents Management System)と言い、CMSと略します。
CMSを独自開発するにはコストがかかります。
もし、限られた予算や期間でCMSを導入したいのであれば、オープンソース型のCMS、WordPressを検討してみてください。
2022年の時点で世界中の全Webサイトの中の43%がWordPressによって作られています。CMSの中でも65%がWordPressを採用しており、使用者が多い分だけ、多くの開発者が頭を寄せ合って情報交換しているため、検索すればいくらでも新しい情報が出てきます。開発者にとってもかなり心強いCMSです。
WordPressを導入した時に、多くの人が躓く問題として、システムの更新が頻繁すぎるという点があります。
不正アクセスの手段はいたちごっこで、毎日新しい方法が生まれています。サーバシステムやサーバプログラムを頻繁に更新し、積極的なセキュリティ対応が必要です。毎日のように何かしら更新され、昨日までの事が明日は古くなる時代です。自転車もクルマもオイルメンテナンスしなければ故障するのと同じように、Webサイトも維持していかなければ、大きなトラブルを招く可能性があります。
それが例えどんなに良質なものであったとしても、使われていなければ錆びていき、世界中のネットワークの足を引っ張るコレステロールサイトとなってしまいます。
WordPressの導入そのものはとても敷居が低く低コストでできますが、それを維持するためには、更に貪欲に情報収集し、知識を深めていく必要があります。ここではそのWordPress運用の手助けとなるような情報をまとめてみました。
WordPressよくあるトラブル
WordPressのアップデート失敗について
バージョンアップデート中などに、このシステムでの署名の検証ができないため、wordpress-#.#.#.zip の信頼性を確認できませんでした。といったようなエラーが出て更新できない事があります。
原因は様々ですが、ファイルのダウンロードなどに30秒以上かかると、サーバ側がタイムアウトしてしまっている場合もあります。
php.iniの中でサーバタイムアウトの時間を変更しましょう.
max_execution_time=180
これで解決される場合があります。
別の更新が進行中です。
アップデート中のWordPressが「別の更新が進行中です。」というメッセージを出して停止してしまう事があります。複数の処理を平行しようとした時などに発生します。こんな時はリロードしても復帰してくれなくなったります。
15分待てばまた動かせるようになるのですが、15分も待ちたくない場合は、phpMyAdminなどでデータベースにアクセスして、wp_optionsテーブルの中から、option_nameがcore_updater.lockになっているレコードを探して、このレコードを削除すると、また動くようになります。
グーテンベルク(Gutenberg)について
バージョン5.0から正式導入された記事エディタグーテンベルク(Gutenberg)は、リリース時は、世界中で不評でした。
記事の更新頻度が売りのWordPressなのに、更新作業をひどくもたつかせるほど、仕様が難解なものに変わってしまいました。
あまりにも不評なので、5.0リリース後、しばらく、WordPressのトップページに強制的にグーテンベルクを使用停止にするプラグインClassic Editorプラグインがお勧めされているほどでした。
しかし、WordPressのバージョンが5.8、5.9になる頃には、Classic Editorプラグインの存在が薄くなり、グーテンベルクを使うのが当たり前といったような雰囲気になり、6.0からはWordPressはグーテンベルクを使う事が前提である。というような姿勢になってきました。
新しいものが現われた時、大抵は未発達なもので、最初は受け入れられない事が多いです。そのうちに「やっぱやめた」となる事もありますが、グーテンベルクについては、強気に開発が進み、拒否した人々を取り残して、WordPressは新しい世界に行ってしまいました。
そして、そこで更に高いシェアを維持しているもんだから、厄介なものです。
もう諦めて勉強するしかありません。
WordPressの仕組みをもっと詳しく理解して、こういった事態に少しでも自分自身の手で解決できる知識をつけてみましょう。