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東京ミステリーファイル

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File No.91
『溜池山王の由来』
首相官邸の近く、溜池山王駅は、千代田区の山王日枝神社と、港区にあった溜池を合わせて命名された。

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1分も遅れる事を許さない金属でできた電車に飛び乗り、時間から時間へと飛び走る。そんな忙しい都会の移動の間に、道端にひっそりと建つ石碑に目を奪わる事があります。その石碑はいつの時代の誰が残したものでしょうか?もしかしたら歴史的に重要な場所だったかもしれません。

高くそびえ立つビルとビルの間に入ると、人々の喧騒がフッと聞こえなくなる時があります。そこに急に現われる神社の不気味さが漠然と怖くなり、二度とそこを通らなくなった事があるかもしれません。なんでそこに神社があるのでしょうか?

なんらかの史跡が残されている地点は、歴史的にとても重要な出来事があった場所です。世界中を騒がせたあの事件と関係があったり、そこには多くの人の苦労が刻まれていたりします。その場所の事を知らずに、漠然と怖いものとして蓋をして恐れずに、知ってみる事でそこにある感動を感じる事ができるはずです。

コンセプトは迷信打破

東京ミステリーファイル
東京ミステリーファイルでは、考えるヒントになるような歴史的な地点を選んで収録しています。紹介した全てが重要な意味を持つ貴重な所であり、現在も機能を維持している神聖な場所でもあります。

迷信打破と言うと、迷信や慣習の中心にあるような神社やお寺や歴史的建造物と真向から対立しているように思えますが、実際東京ミステリーファイルで紹介しているような神社やお寺などの歴史的な施設では、漠然としたものを漠然としたまま扱わず、歴史上の記録を丁寧に残しており、「昔の人はこのように考えていたようです」とか、「このような記録が残されています」といった真実の記録を元に、「こうではないかと考えられます」といった客観的な分析をしている場合が多いです。

例えば、何かの言い伝えを元に、関係がなさそうな地点に記念碑を建てていたとしても、それは歴史的な事実を忘れないために、わかりやすい象徴として建てたもので、その地点に興味を持ち、そこに隠された真実を探るためのキッカケとして印象つけるためのものだったりします。

そのため「ここでは無さそうです」といった訂正までちゃんと掲示されていて、ユニークです。

根拠のない漠然とした思い込みは、無関心という蓋をしてしまいます。本来の目的を知る事なく心霊スポットのような噂を広めてしまう事は、その地点を綺麗に掃除し、大事に維持する人達に対して失礼な事です。

正義は反対から見れば悪

歴史を扱うコンテンツを作るのは難しいです。

古ければ古いほど記録が少なく、小さな石ころしかないような証拠から、その石ころの成分やら発掘された場所やらから分析し、その石ころのまわりを情報で埋めていき、想像上の肉付けをしていきます。

江戸時代から明治時代に変わった時や、二度の大戦の前後に大きく政治が変動した時。人々の不安や潜在的な思い込みを誘導するために、隠しておきたい情報と、流しても良い情報を分けて検閲する時代もありました。焼却されて完全に消えてしまった真実も多いでしょう。

誰かが隠し持っていた情報が急に出てきたとして、それが信用できるものかどうかを判断するのも大変です。

そして、大抵の過去の出来事は、右という人がいれば、左という人がおり、特にそこに戦争が絡んだ時は、双方が正義を主張するので、意見が真っ向からぶつかりあってしまい、その歴史上の証拠とされるものの信ぴょう性まで疑われてしまうようなものが多いです。

歴史を文字で残すのは難しいものです。「こうであった」と断定してしまうのが難しいものなので、「この立場の人はこう言い、あの立場であった人はこう言った」と2つの意見を両方書き、双方を認め、双方の矛盾を指摘する中立意見を添えて、これがどういった論争を引き起こしているのかどうか?とまとめていく必要があります。

このコンテンツでは、毛並みの違う3人が語り合うという形を取り入れました。夢子は少し保守より意見、薬袋はリベラル派よりな意見、小机は中心でそれをまとめる役割。といったような分担をさせ、真実を探っていきます。

どのテーマも、できるだけ3者三様な意見に分かれるようにしているので、過去の犯罪や「悪」と定義されている事でも、肯定的な意見を言わせたり、何かしら、その理由付けをさせたりする事で、広い見方をするヒントを作っています。

歴史はまだまだ謎だらけ

東京ミステリーファイル
明治時代から前は苗字を持たない人が多かったそうです。そんな時代にどれほど正確に記録が残せるでしょうか?

250年以上も内戦がなく続いた江戸時代は、武士達は竹の棒を振りながら過ごし、農民はお米や作物のゆっくりした成長を観察し、商売も今ほど多様ではなくシンプルです。みんな時間を持て余し、結構退屈していたようです。

そんな江戸時代は創作物が盛んで、小説やアート、エンターティメントが活発だったとか。

特に人気だったのが戦国時代の物語や、仏教の神話や、お寺めぐりやパワースポット占いのようなものだったそうです。この2世紀半もの間にクリエイター達によって作られた物語は、江戸、東京の流行りとなり、それらが記録として残されています。それを現代に見つけた時、事実を記録したものなのか?創作物なのか?判断が難しいです。

しかし、だからこそ今でも探りがいがあります。答えがわかりきっているものを学んでも面白くありません。心細い真実を疑い、隠されたミステリーを暴く事で、誰も気付かなかったような歴史を発掘する事ができる可能性を秘めています。

このコンテンツに触れる事で、歴史のミステリーに興味を持ち、新しい恐怖探偵が生まれるキッカケになる事ができれば、それほどうれしい事はありません。

公開中のコンテンツは公式サイトからご覧いただけます。

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