Pikodon Company

小机いちご黒歴史

黒歴史 『最後の3頭身』 の続き

英語版

3頭身から8頭身へと描きかえるこのタイミングで、英語版も作ってコンテンツの二ヶ国語化をする事にした。

登場人物の性格が日本語と英語ではだいぶ違う。「わび」とか「さび」みたいな何が言いたいんだかわからないような台詞を吐く人も、英語版のほうでは、最初に「ブバふっ!」と主張をする。言いにくそうな事も、最初の単語で「ばびゅっ!」と言っちゃう。

日本語「ああ、うん。そうかもね」
英語「(うっせえ!マザコン野郎!)」

日本語「うーん。わかんない」
英語「(それ、おまえにしか通じないルールだからな?)」


ああぁ、なんて英語素敵なの。言いにくい事も英語なら言える。

小机いちご関係のキャラクターも、台詞を英語で考えてから、それを日本語訳して戻すと、性格が変わっていて、溜めていたストレスが抜けていく感じだった。

日本人は言いたい事を言わず、相手に察してもらう事を求めすぎるから、ある時に限界点が来てキレたりしやすいと思う。自殺者が多いのもそういうのが原因だと思うんだ。

まわりに知って欲しい。わかって欲しい。と言葉にしなくてもわかってもらおうと期待しすぎてしまうから傷つく。でも英単語みたいに一番最初に結論の「否!」とか、動詞の「くれ!」とかが言えたら、もっと違うと思う。

この頃だったか、日本が2020年度の夏季オリンピックの開催地の候補としてアピールしまくっていて、その時に公開していた海外向けのWebサイトが酷評されていた。

日本の発信は基本的に日本国内向けで日本人に向けたもので、海外に発信する時は、それを単純に自動翻訳的に英語化しただけの場合が多いみたい。

日本には四季がある!いや外国にも普通にあるっしょ。日本の景色は綺麗!外国の景色だって綺麗ですよ。日本には文化がある。いやいやどこの国にも文化あるっしょ。日本の伝統を体感してください。いいよ面倒なんで。

とまあそんなものを英語化したって、「魅力を感じるだけの理由を求める外国人」には通用しない。とか。

つまり、日本のアピールって、日本が好きな事が大前提になっていて、よく日本の事知らない人の心を説得する事ができないそうだ。

まあ、その通りだよね。いい事言うよね。そこにはコンテンツを売るためのヒントみたいなものがあるよね。

思うんだけど、日本は受ける側の感覚に頼りすぎた表現が多い気がする。思った以上に日本語以外の文化の人達は、理屈でモノを考えていて、もっと論理的だ。

とか思ってたんだけど、結果、普通に2020年の夏季オリンピックは日本になって、コロナウィルスの大流行で1年遅れて2021年に開催されたわけだが、あの意見は当たっていたのかな?

人気商売はお客さんの事を無視しちゃダメ。人柄の良さとか人格の崇高さみたいなものも大事。

まあ、それはわかる。

でも、コンテンツや芸能の場合は、それとは全く違う次元の能力が必要でさ。存在しているだけで不本意にも人気が出てしまう。といった才能が必要とされる。

媚びて媚びて得た人気はいずれ干上がって枯れてしまう。「人気を得る」という才能は、最初から備わっているものだから、最初からそれが無いんなら、人気を得ようとあがくほど拗らせていってしまう。

日本のコンテンツビジネスは、媚びる形ではなく、潜んでいる才能を発掘する土台作りが強い。

でも、才能に頼ったコンテンツの売り方をしているから、確かに、日本人は日本語をそのまま英語にすりゃなんとかなると思っていて、国際スタンダード的な価値観からなんかズレていたり、認識が遅れていたりっていうのはあるよね。ガラパゴスってやつだ。

でも、ガラパゴスだからこそ、他にはない独特なものがうまれる。

でも、でも、でも、でもばっかりだ。つまり、両方を意識しながらやれって事だよね。日本の漫画界みたいに巨大な培地を作って才能を発掘して、その才能を売り込むために、韓流みたいに売り込み先ごとにローカライズしたりして一生懸命売り込む。

SEO的に失敗した

小机いちごサイトのページ数は結構多い。東京ミステリーファイルでは地名も扱っているし、ここまでの黒歴史で色んな事をやってきた効果もあって、https://kozukueichigo.com/ ここのサイト全体のページへのGoogle評価も結構高かった。

ところが、サイトを英語化対応したとたんに、日本国内からのアクセス数が絶望的なまでに落ちた。海外からのアクセスは全く増えていなかったので、結果的にかなりアクセス数が落ちた。

日本語ページも残してあるはずなのに、英語化したこのタイミングでどうしてなんでかな?と調べてみたら、ある理由にたどり着いた。

良かれと思って、閲覧環境の言語設定を自動判別していた。日本からアクセスすれば自動的に日本語が選択されて、それ以外の場合は英語という具合。

Googleとかのアクセスエンジン系のアクセスは殆どが海外からだったみたいで、言語宣言的なものとかページ内表示言語からして全部が「英語」と判断されてしまっていたみたい。

うーん、つまり技術的な事はいいとして、結果的に、「日本国内で英語で日本の事を検索した人」向けのサイトとして認識されてしまったようで、そんな奇特な人はなかなかいないから、検索結果としてかなりレアなサイトという事になっちゃった。

ま、どうでもいいけどね。

次の黒歴史は 『6.5頭身』 へ続く

一番上にもどる
Pikodon Company Top Menu