私の役割はコンテンツナビゲーターです。

年は高校2年生程度の16歳という事になってます。受験のために部活動を引退する3年生や、入学直後でまだ中学生っぽさ残す1年生よりも、活動に余裕を持てる2年生が適当と考えてこの設定になりました。

今は16歳という設定の私ですが、生まれた時は少し大きな興信所に勤める24歳という設定でした。社会人をターゲットにしたWeb読み物や小説を想定していたので、大卒入社後2年程度で、ある程度責任のある仕事を任されるようになったあたりが、物語になるような面白いイベントが発生しやすそうという理由があったかと思います。

コンセプトは法律。刑法でハラハラさせて、民法で社会の仕組みを学べるネタも混ぜながら、妖怪変化に絡むようなスパイスのある事件に巻き込まれるみたいな少年誌じみた物語でした。最初はまあまあ読んでいただいた感じでしたが、あの頃は読み物系のWebサービスが伸び始めている時代で、小説や作品を投稿できるWebサイトからどんどんと飛び出してくる才能あるクリエイター達に太刀打ちできず、自分では変わらないつもりでも、反響としてはわかりやすく右下がりでした。

現在は、東京都内の歴史や伝説の謎を解明する東京ミステリーファイルというコンテンツの案内人という居場所を見つけてそこに収まっています。コンテンツ運用者のモチベーションが維持されているので、まだまだこの先も使ってもらえそうですし、なかなか居心地は良いです。

お金かからない。卒業しない。急に活動に影響するような反抗をしたりもしない。運営に秘密で恋人作ったり結婚したりしない。年齢も見た目も服装も性格もお好みに合わせて自由自在に変化可能。こんなに制作者に従順で便利な巫女はいないと自負してます。

なのに、運用は何度か小机いちごを捨てようとしました。女の子という設定が扱いにくくなってきたからって変なオヤジを主人公にしようとしたり、猫とか、パンダを主役にしようとした事もありました。寛大な私は許してあげはしますが、忘れません。もしよろしければ執念深い私の恨み節をまとめた黒歴史をご覧ください。

流行らそうとしたけど世間にシカトされて失敗。逆に流行りを追いかけて追いつかずに失敗。そんな思いつきで生まれた企画はいくつも消滅したけど、小机いちごだけは生き残った。ざまあみろだぜ。

私の悪友であり、まわりが言うほど私には親友とは思えない奴を紹介します。猫屋敷夢子と書いてねこやしきゆめこと読みます。

猫屋敷という苗字は岩手県とか北海道から来たそうです。猫という字には狭いとかそういう意味があるそうなので、ご先祖様は狭い屋敷に住んでいたのかもしれないけど、今は目黒区の大きな家で猫のように甘やかされて育ち、猫のように己の欲求だけは何よりも優先するワガママな人間に仕上がりました。

調子が良い時は、わざわざやってきて私の事を小馬鹿にしたり、蔑んだりする事で、満足するみたいです。落ち目の時もまたやってきて全力で私の足を引っ張って自分の不幸レベルまで引きずり降ろそうとします。いつも、偉そうに威張って私の前を歩き、都合が悪い時は私を盾にします。

24歳から16歳に転生した時。メインキャストの総入れ替えがありました。でも何故か夢子だけそのままいたのを見て、そうだコイツは高校の同級生だったんだと絶望しました。これは呪いです。

私にも人気を集めてファンを増やそうと努力していた時代がありました。身近な人達と仲良しアピールして、純潔で清楚であるふりをする事がプロ意識だと思って努力するたびに邪魔してきて、私まで口の悪い子だと思われたのは、他でもないこの女のせいですが、今のおまえが存在できるのは私のおかげだ感謝しろと言われます。

一学年先輩の3年生で17歳ですが、誕生日が早いのですぐに18歳になります。受験するつもりが無くて時間が余るからと、私達の部活動によく顔を出してます。

社会の成績が絶望的で卒業できるかどうか微妙なので、社会科の教師でもあるこの部活の顧問に勧められて、水泳部からこの興味なさそうな部活に転部してきました。

この部活では一番最後に参加した新人だからと先輩と呼ばれるのを嫌がり、私達はアリスと呼んでます。

見た目はギャルっぽいですが、髪は潮焼け。水泳部で焼けた肌は卒業までに白くしたいそうです。部活動中にいつもロリポップをなめているのは、糖分を補給して脳を活性化させるためだと言ってました。

惚れ惚れするプロポーション。明るい性格。ギャルみたいなのに隠しきれない品格。泣きながらしがみつきたくなる包容感。全てが完璧。苦手教科ですら魅力を更に惹きたててる。きっとアリスとうちら（うち=私 ら=夢子）は、生まれた時から身体や精神の出来が違ってたんだと思う。私があと1年や2年でアリスのような大人になれるとは思えない。多分、一生なれない。

あの無礼な夢子ですらアリスの前では子犬のように素直になるんだから本物だ。